秩父の着物専門店

あづまや

2025.04.03

小話 家紋の意味と種類ってどんなものがある?

コラム



着物あづまやです。

家紋の意味や種類、そして着物における家紋の使い方についてご紹介します。


お着物によって背中や袖に家紋と呼ばれる小さな印があります。
その小さな印がそのおうちの家紋です。

家紋は、古くから日本の家系や家柄を表すシンボルとして受け継がれてきました。
最近ではあまり意識されることが少なくなっていますが、実はフォーマルな場では欠かせない重要な要素なのです。


🔵着物での家紋の使い方

フォーマルな着物に入れることが多く、家紋の有無や数によって着物の格が変わります。


黒留袖

紋の数・5つ



色留袖

紋の数・1~5つ



喪服

紋の数・5つ



訪問着・色無地・振袖

紋の数・0~5つ

(用途により紋の数は異なる)



普段着(紬・小紋・浴衣など)

紋の数・基本なし


五つ紋付き → もっとも格が高く、第一礼装として使う

(結婚式の親族、葬儀など)


三つ紋・一つ紋付き → 格がやや下がるが、礼装として使用可能


紋なし → 普段着やおしゃれ着として着用

(訪問着・色無地・振袖は紋がなくても礼装として着用可能)




家紋の位置
通常、以下の5か所に家紋を入れます。

背中の中央(背紋)
両胸(抱き紋)
両袖の後ろ側(袖紋)
一つ紋 → 背中の中央のみ

三つ紋 → 背中+両胸

五つ紋 → 背中+両胸+両袖後ろ


🔵家紋の意味と種類

家紋にはさまざまな種類があり、それぞれに意味が込められています。代表的な家紋をいくつか紹介します。


植物に関係する紋

 桐 (五三の桐)

 梅 (梅鉢) など

意味・繁栄、長寿 など




動物に関する紋

 鷹の羽 (違い鷹の羽)

 蝶 (揚羽蝶) など

意味・勇猛、再生 など


幾何学紋
 巴 (三つ巴)
 亀甲 (亀甲に花菱) など

意味・団結、長寿 など


武具紋
 矢 (違い矢)
 軍配 (軍配団扇) など

意味・武勇、勝負 など


例えばこの「丸に違い鷹の羽」は武士に人気があった家紋で、「家を守る」「勇敢である」などの意味が込められています。



🔵家紋の選び方・現代での活用

実家の家紋を使う(正式な場では一般的)
自分の好きな家紋を選ぶ(最近はデザイン性で選ぶ人も)
オリジナル家紋を作る(カジュアル着物やオーダーメイドで人気)

古くからの一般的な選び方や使い方だけではなく、
最近では着物以外にも、バッグやアクセサリーに家紋をデザインする人も増えています。



🔵まとめ

家紋は家系や家柄を象徴し、それぞれ意味がある
フォーマルな着物 (黒留袖・喪服など) に家紋を入れることで格が上がる
家紋の数によって礼装の格式が変わる (1つ < 3つ < 5つ)
現代では家紋を自由にアレンジして楽しむことも可能

家紋はただの模様ではなく、その家の歴史や想いが込められた特別な存在です。
時代が変わっても家紋は日本文化の象徴として、身近に存在しています。
自分や家族の家紋の意味を知り、着物だけでなく日常のアイテムやデザインに取り入れ、家紋の新しい魅力を発見してみてください😊

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