2024.10.13
羽織・道行コート・道中着の違いと用途
コラム
着物に関連する羽織、道行、コートは、日本の伝統的な和装の上に着る防寒具や装飾品として使用されますが、それぞれ役割やデザインに違いがあります。
1. 羽織(はおり)
• 用途: 着物の上に羽織る短めの上着で、主に男性・女性ともに使用されます。装飾的な要素もあり、礼装から普段着まで幅広く使われます。
• 特徴: 襟がなく、前を開けて着用するのが一般的です。前を結ぶための紐(羽織紐)が特徴的です。丈は腰から膝くらいまでの長さで、裾が短いのが特徴。
• 着用シーン: カジュアルな外出や、少しフォーマルな場面でも使われます。
2. 道行(みちゆき)コート
• 用途: 女性が主に使用するコートで、防寒や雨除けのために着物の上に羽織ります。道中や外出時に着ることが多いです。
• 特徴: 襟があり、前を閉じて着るタイプのコート。独特の四角い襟や、胸元に留めるボタンやクリップが特徴です。丈は羽織よりも長めで、膝や足元までカバーすることが多いです。
• 着用シーン: 冬場の外出時や、ちょっとしたおしゃれ着として使われます。
3. コート
• 用途: 現代的な和装用コートで、洋装のコートに似た形状を持つものもあります。主に防寒用に使用されます。
• 特徴: 襟や袖の形は多様で、前をボタンやベルトで閉じるタイプが多いです。丈も様々で、ロングコートや短めのコートなどバリエーションがあります。デザインはモダンで、洋風の影響も強いです。
• 着用シーン: 冬の外出時に、よりカジュアルなシーンで使われます。
要約すると、羽織は主に短くて装飾的な上着、道行は前を閉じる女性用の防寒着、コートはより現代的で防寒性の高い和装用のコートです。