2024.10.04
季節ごとの 着物の選び方について
コラム
季節ごとの着物の柄の選び方は、季節感や日本の伝統に基づいており、それぞれの季節に合った柄を選ぶことで、より美しく、自然に調和した着こなしが楽しめます。以下は季節ごとの代表的な柄の選び方のガイドです。
春 (3月~5月)
春は花が咲き始める季節で、新緑や自然の息吹を感じる柄が好まれます。
• 桜、梅、牡丹などの花の柄が人気です。特に桜は日本の象徴的な花で、春を代表する柄です。
• 蝶や鶯(ウグイス)の柄も、春の訪れを感じさせるモチーフとしてよく使われます。
• 淡い色調(ピンクや薄い緑、淡い黄色など)の着物が春らしい軽やかさを表現します。
夏 (6月~8月)
夏は暑さを和らげるため、涼しげで軽やかな柄が選ばれます。また、夏の着物は透け感のある生地が特徴です。
• 朝顔、桔梗、撫子(なでしこ)**など、夏の花の柄が中心となります。
• 流水、波、金魚など、水を連想させるモチーフが多く、視覚的に涼しさを演出します。
• 色は白や薄いブルー、ミントグリーンなど、清涼感を感じさせるものが好まれます。
秋 (9月~11月)
秋は豊作や紅葉がテーマとなり、深みのある色合いや季節の移り変わりを感じさせる柄が使われます。
• 紅葉、菊、秋草(ススキや桔梗)**などの植物モチーフが定番です。これらは秋の訪れを象徴します。
• トンボや兎の柄も秋らしい動物モチーフとして人気です。
• 色合いは、こっくりとした赤やオレンジ、茶色、深緑など、温かみを感じさせるものが多いです。
冬 (12月~2月)
冬は落ち着いた柄が中心で、寒さの中にも華やかさを演出することがポイントです。
• 椿、松、梅など、寒い季節にも強く咲く植物が冬の代表的な柄です。
• 雪輪、結晶、松竹梅など、冬の自然や縁起物のモチーフがよく使われます。
• 色は、深い青、紫、黒、赤などのシックで重厚感のあるものが多いです。
季節を先取りすること
着物の柄は、その時期の少し先の季節感を意識して選ぶと洗練された印象を与えます。たとえば、春先には初夏を感じさせる柄を、秋の初めには冬を思わせる柄を選ぶと、季節感がより際立ちます。