秩父の着物専門店

あづまや

2024.09.14

小話 お着物のお手入れについて

コラム

着物あづまやです。
今回はお着物のお手入れについてのお話です。

着物あづまや お手入れページ



🔷着物は自宅で洗濯できるの?

自宅で洗える着物と洗えない着物の違いは?
絹の着物などは濡らしてしまうと縮みなどの原因になるため、専門店でのお手入れが必要です。
ポリエステルや綿の着物は洗えることが多いですが、お手入れ方法がわからない・自信がないなどの場合専門店への相談をお勧めします。

手洗いする場合、どのような方法が良い?
洗える着物の場合、おしゃれ着用洗剤を薄く使い優しく手洗いし、脱水をあまりせず袖を伸ばして陰干しするのが一般的です。
洗濯機で洗う場合はたたんで洗濯ネットに入れ、手洗いコースで洗うことが推奨されます。
※袷のお着物は単衣のものより厚みがあるため、乾くまでに時間がかかります。


🔷クリーニングはどのくらいの頻度で出せばいいの?

・毎回着るたびにクリーニングが必要?
一般的には、お着物をお召しのたび、毎回クリーニングに出す必要はありません。シミができたり、汗をかいた場合など、汚れが気になる時に出すことが多いです。または、1シーズンに数回着た場合は、シーズン終わりにクリーニングをお勧めします。

一度のみの着用でも、その後数か月以上着る予定のない場合は専門店で見てもらい、お手入れをしておくと安心です。

長期間着ていない着物もクリーニングに出すべき?
長期間着ていない場合、湿気やカビ、虫食いのリスクがあります。たとえ頻繁に着ていない場合でも、定期的にシミや臭気がないかなど点検してください。
点検は梅雨や湿気の多い時季を避け、乾燥している時季に行ってください。


🔷シミや汚れがついた場合の対処法

・着物にシミができたらどうすればいい?
シミがついた場合、自己判断で処理するのは大変危険です。
擦ってしまったり、濡らしてしまうと生地に縮みや毛羽立ちなどが起こり、元に戻らなくなってしまいます。 
応急処置としては、水分がある場合は擦らず乾燥した布で水分のみをとり、乾燥したシミは何もせず早めに専門店にお持ちください。

汗ジミや皮脂汚れはどう対処すればいい?
汗や皮脂による黄ばみが発生することがあります。
着物を着た後は、湿気を飛ばすために風通しの良い場所で陰干しをしておくと良いでしょう。
洋服用洗剤やベンジンなど、自己判断で使用することはシミを広げてしまったり落ちなくなる原因にもなりますのでお控えください。


🔷着物の保管方法について

・どのように着物を保管すればいいの?
 着物は湿気に弱いため、湿度の低い場所に保管することが重要です。
たとう紙(着物専用の紙)に包み、直射日光が当たらない場所で保管するのが最適です。
乾燥剤や防虫剤を使用する場合は、着物専用のものを使い、着物に直接触れないように置いてください。

・たとう紙はどれくらいの頻度で交換する必要があるの?
たとう紙にシミやカビが出てきたら交換をお勧めします。
しっとりしている場合は中のお着物を出し、たとう紙のみ天日に干してください。パリッとすれば湿気が抜けたサインなので、またお着物をしまっていただけます。

・長期間保管する際に気をつけることは?
定期的に陰干しして風を通すことが重要です。
これにより湿気やカビの発生を防ぎます。また、乾燥剤・防虫剤を使用する場合は、着物専用のものを選び、無香料のものがお着物に匂いもつかず安心です。


🔷カビや虫食いの対策

・どうやってカビを防げるの?
着物を保管する場所の湿度管理が重要です。除湿剤や湿気取りを活用し、定期的に風通し・陰干しを行うことが大切です。
お着物を陰干しすると同時に、たとう紙の乾燥、箪笥内のからぶきも行うとより効果的です。
また、梅雨時期など湿気が多い季節は特に注意してください。

・虫食いを防ぐための方法は?
防虫剤を使うことが一般的ですが、お召しになった後の汚れを落とすことが重要です。着用直後はシミがなくても、時間の経過で出てくるシミもあるため、専門のお手入れをお勧めします。特に食品のシミは注意が必要です。
また、ウール素材の着物は特に虫に食われやすいので、保管場所を清潔に保ち、防虫対策を徹底することが必要です。


🔷着物のしわを取る方法

・着物にしわができたらどうすればいいの?
着物にしわができた場合、陰干しをするとお着物自体の重さで多少のしわは伸びます。
どうしても急ぎでしわを伸ばしたい場合は、低い温度設定のドライアイロンで裏からあて布をして短時間のみ押さえるようにしてください。
きついしわの場合は、自己判断でアイロンを当てるのではなく専門店にご相談ください
スチームアイロンは縮みやシミの原因になるので避けてください。


🔷着物のリフォームやリメイクについて

・古い着物をリメイクしてもいいの?
長く愛用した着物をリメイクして、新しいアイテムにすることが可能です。
例えば、帯をバッグや小物にリメイクしたり、着物自体を洋服に仕立て直すことができます。
着物リメイクは伝統を活かしながらも、思い出のお着物や帯を新しい形で楽しめる方法です。

・サイズが合わなくなった場合はどうすればいい?
着物はある程度のサイズ調整が可能です。
肩や袖の部分を直したり、裾の長さを調整することで、体型の変化にも対応できます。
譲り受けたお着物など全体のサイズを直したい場合は、洗い張りをして一度反物に戻してからお仕立てをする方法もあります。細かくお直しするよりも、価格がお安くなる場合もございます。

 
🔷最後に
お着物のお手入れは、簡単そうに見えても熟練の技術が必要です。
自己判断で無理をせず、当店のような専門店へのご相談をお勧めいたします。
ご相談のみでも大丈夫ですので、お気軽にお問い合わせください。

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